FantasyとしてのEco

コラム

Archive for January of 2009

「FantasyとしてのEco」―のりしろのはじめに―

「FantasyとしてのEcoはエコロジーデザインをテーマにした展覧会です。」
そう書いてしまえばとても易しいことです。

作品も、プレゼンテーションも、なんとなく想像できますから。

実際私もそういう想像で、このプロジェクトを主催者のひとりとして
動かし始めました。

しかし私は、この「FantasyとしてのEco」を、
いまだ、全く掴み切れていないのが、正直な所なのです。

それでは主催者として、失格ではないかとも思います。

そうして毎年、この内容の構築について悩まされています。


このプロジェクトは初回の企画段階から、
「意味が良くわからない」「なぜこういうことをするかがわからない」
「ファンタジーというのが良くわからない」
様々な声が聞かれました。

私もわかっていなかったのですから、当然です。

しかし、3回通してやってきて、感じるのは
実は私たちは「デザインの機能」「クリエイトの機能」を
もはや限定した形でしか使用出来なくなって
しまっているのではないかということです。

正直、デザインのいわゆる「知識」については
私自身はかなり自信がありました。

しかしこのプロジェクトのフィールドは
全くと言っていいほどそれが役に立ちません。


3年前の白川氏の作品に
今になって気づく、驚くことがあります。

ちょうど少しずつ、
他国語が聞き取れるようになってくるのに
よく似た体験でした。

それは私がやっと、その「機能」「言語」を
受け入れるフィールドに多少ではあるけれども、
入ることが出来たということのように感じます。

「現状の機能、言語、社会、考え方、経済に則ってないものは
デザインとして役に立たない。」という
批判もあるかと思います。

しかし現在、その様々なものが「デザイン」「クリエイト」の
足かせになっていることもまぎれもない事実です。


始めてご覧になる方、
数年前よりご覧になっていただいている方、
様々な方にお越しいただいていることと思います。


今回こうして綴り始めることで、
私やこのプロジェクトに関わる「のりしろ」の面々が、
白川直行氏とともに歩んだ数年間のこのプロジェクトを通して、
「どう考えたか」「どう考えるようになったか」
「どう変化したか」を追体験していただくことで、
「FantasyとしてのEco」のフィールドを
少しでもわかりやすく、知っていただくことが出来ないかと感じています。

そうして、ともに考えることが出来ることを、心より望んでおります。


のりしろ「FantasyとしてのEco」実行委員会 委員長 大野浩介

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